ワセダシカ コラム

2022/03/25歯科衛生士は副業可能?働き方改革で当たり前になってきている副業は歯科衛生士に有利?

働き方改革の目玉として注目されるようになった副業。しかし、具体的に副業をどう始めれば良いのか分からなかったり、本業との両立に悩んでいる方も少なくありません。

おもに歯科医院で働く歯科衛生士のなかにも、本業と副業を両立している方は存在していますが、どのような副業が適しているのでしょうか。

今回は、歯科衛生士という職種は副業に適しているのかを考察するとともに、副業の種類や注意点などもあわせて紹介します。

「副業OK」の歯科医院が増加

就職・転職情報サイトの求人案件を見てみると、歯科衛生士を募集している歯科医院のなかには「副業OK」のところが数多く存在します。

働き方改革によって副業の解禁に踏み切った企業は大手企業ばかりが目立っていますが、実際には中小企業のなかにも多く、歯科医院も例外ではないことがわかります。

副業OKの求人案件は首都圏を中心に多く見られますが、なかには関西や中国、九州地方などの歯科医院も存在し、これからさらに歯科衛生士の副業は当たり前の時代になっていくものと考えられます。

歯科衛生士は副業に向いているのか?

副業の解禁に踏み切る歯科医院は増えているものの、「本業に加えて副業も同時にこなせるのか?」と不安や疑問を抱く方も多いと思います。

たとえば、本業が残業続きで十分な休暇日数も確保できないと、副業に割く時間が確保できず本業と副業との両立は困難となるでしょう。

そこで今回は、労働環境に関する統計データをもとに、歯科衛生士は副業に向いている職種なのかを見ていきましょう。

厚生労働省では毎年、「賃金構造基本統計調査」を実施しています。これは全国の企業に勤務する労働者を対象に、平均給与や平均労働時間などのデータを集計したもので、さまざまな職種ごとの平均値が公開されています。

これによると、2020年時点での歯科衛生士の平均労働時間および平均残業時間は以下の通りとなりました。

 

  • 平均労働時間:169時間/月
  • 平均残業時間:7時間/月

 

毎月7時間の残業ということは、1日に換算すると30分にも満たない計算になります。また、1日8時間の勤務として平均労働時間を割ると、ひと月あたりの労働日数は約20日であり、毎月10日前後の休日があることを意味しています。

そのため、歯科衛生士の労働環境は全体的に見て良好といえ、副業に充てる時間も確保しやすいと考えられるでしょう。ただし、上記のデータはあくまでも平均値であり、すべての歯科医院が同じ条件とは限りません。

また、上記のデータは10名以上の従業員が在籍している事業所を対象とした調査のため、小規模な歯科医院も含めるとデータが変わってくる可能性もあります。

副業の種類

実際に副業に取り組むうえで、どのような仕事があるのか興味を抱く方も多いはずです。さまざまな職種があるため、本人のスキルや経験、または挑戦してみたい仕事によっても最適な副業は異なるでしょう。

副業を始めるにあたって、ぜひ押さえておきたいのが働き方の違いです。今回は、副業の種類を3つに分類したうえで、それぞれの働き方の違いを解説します。

雇用契約

雇用契約とは、一般的なアルバイトやパートのように事業主に雇用してもらい働く方法です。時給や日給、または月給といった報酬の条件を定め、労働時間に応じて対価を得るのが雇用契約といえます。

身近でわかりやすい例としては、コンビニや居酒屋、スーパーなどのアルバイト・パートなどが挙げられるでしょう。特別なスキルがなくとも従事できる仕事が多く、すぐにでも副業で収入を得たいという方には最適な方法です。

業務委託契約

業務委託契約とは、雇用契約のように労働時間の対価として報酬を得るのではなく、仕事そのものの成果に対して報酬を得る方法です。時給や日給といった概念はなく、たとえば「◯◯の作業1件あたり◯◯円」といったように、個別に報酬条件を設定し契約を締結します。

業務委託契約の副業にはさまざまなものがありますが、身近な例としては「UberEats」の宅配スタッフなどが挙げられるでしょう。雇用契約のように時間に縛られることなく働けるため、スキマ時間を有効に活用して副業を始めたい方にもおすすめの方法といえます。

その他

副業収入を得るという目的を考えたとき、雇用契約や業務委託契約以外にもさまざまな方法が考えられます。たとえば、ブログやYouTubeなどにオリジナルのコンテンツを投稿し、広告収入を得るのも立派な副業といえます。また、株式投資やFX、仮想通貨取引などで利益を得る方法もあります。

これらに共通しているのは、仕事を通して事業主やクライアントから報酬を得るのではなく、自ら広告収入や運用益といった利益を生み出す点にあります。労働の対価として支払われるものではないため、必ずしも利益があげられるとは限りませんが、一般的な副業よりも高額の収入を得られる可能性も十分あるでしょう。

歯科衛生士が副業を始めるときの注意点

現在、歯科衛生士として働いている、もしくはこれから歯科衛生士として働く方が、実際に副業を始めようと考えたとき、どのようなポイントに注意すべきなのでしょうか。

特に押さえておきたい3つの注意点を解説します。

就業規則の確認

まずは本業の勤務先が副業を容認しているかを確認しておきましょう。徐々に副業解禁に踏み切る企業が増えているとはいえ、副業を禁止している企業のほうが多数派を占めていることに変わりはありません。

また、副業を容認している企業のなかでも事前に申請や許可が必要であったり、同業他社での副業は禁止されていたりと、さまざまな条件が設定されているケースが多いものです。副業が解禁されたからといっても、必ずしも自分が希望する仕事ができるとは限らないため、事前に就業規則は十分確認しておきましょう。

本業との両立が可能か

一口に副業といっても、週に1回程度の簡単な仕事もあれば、平日・休日を問わず稼働しなければならない仕事までさまざまです。「副業を頑張った結果、本業を休みがちになってしまった」という本末転倒な結果にならないよう、無理なく働ける仕事を選ぶことが重要です。

なお、本業と副業をうまく両立させるために、アルバイトやパートなどの雇用契約を結ぶ副業は禁止されている企業も少なくありません。仕事量と時間の調整がしやすい業務委託契約や、ブログやYouTubeなど広告収入を得るための副業などから選んでみるのもひとつの方法です。

はじめのうちは雇用契約に比べて収入が少ない、または安定しないことも多いですが、経験やスキルを積み重ねていくうちに効率的な働き方がわかり、ときには本業以上の収入を得られる可能性もあります。

確定申告の準備

本業である歯科衛生士の収入は事業者側で年末調整を行うため確定申告は不要ですが、副業による収入が年間20万円を超えた場合、確定申告を行わなければなりません。

国税庁では副業収入がある人を対象に確定申告の情報を提供しているほか、税務署では確定申告に関するさまざまなサポートも行っています。また、一定の条件を満たせばPCからではなくスマートフォンから簡単に確定申告を済ませることもできます。

確定申告の際には所得税も一緒に納付しなければならないため、副業で得た収入はすべて使い切るのではなく、納税分を確保しておくようにしましょう。

歯科衛生士は副業との両立も十分可能

今回紹介してきたように、歯科衛生士は平均残業時間も少なく休日日数も多いため、副業との両立に適した職種といえます。ただし、アルバイトやパートなどを掛け持ちしてしまうと、労働時間が長くなり本業に支障をきたしてしまうことも。

特に歯科衛生士は歯科治療のサポートを行うため、安全に治療するためにも労働時間や体調の管理には人一倍注意する必要があります。

理想の働き方を実現しながらも、本業と副業をうまく両立できるよう、自分に合った副業に取り組んでみましょう。