ワセダシカ コラム

2021/11/24専門学校や就職の道も!「大学に落ちた!終わりだ…」と思った時の選択肢は?

就職や結婚、子どもの誕生など、私たちの人生にはさまざまな節目があります。そして、そのたびに重大な決断が求められ、その人の進む道を決定づけています。高校を卒業したタイミングで迎える大学受験も、多くの人にとっては大きな節目といえるでしょう。

しかし、必死で努力し勉強したにもかかわらず、さまざまな理由で大学に落ちてしまう方もいます。大きなショックを受け、なかには「死にたい」と深刻に悩んでしまうこともあるでしょう。

一刻も早く立ち直りたいと考えているものの、ネガティブな思考に陥ってしまい自分一人の力では立ち直るのが難しい方も多いはず。そのような方のために、大学を落ちたときにとるべき選択肢や、早く立ち直るための考え方・マインドについて紹介します。

「大学に落ちる=人生終わり」ではない

大学に落ちてしまい、大きなショックを抱えている方にまずお伝えしたいのは、「大学に落ちただけで人生そのものが終わるわけではない」ということです。大学受験をするということは、大学を卒業することが大きな目的としてあるはずです。

しかし、すでに社会で活躍している方は、必ずしも全員が大学を卒業しているわけではありません。有名な起業家のなかには大学を中途退学している人もいるほか、そもそも大学へ進学せず、高校を卒業してすぐに社会に出たという方もいます。たしかに、求人情報を見ると「大学・大学院卒業」が条件として掲載されているところも少なくありません。

しかし、働き方が多様化している現在、果たして会社に就職することだけが全てでしょうか。個人のスキルを活かし、フリーランスや個人事業主として活躍している方もいます。はじめは小さな事業でも、やがて大きな事業へと成長させ、企業の経営者として歩む道もあるでしょう。起業は就職とは異なり、学歴は一切関係ありません。
スキルや経験さえあれば、誰もが活躍できる可能性を秘めています。

一方、はじめのうちは会社員として経験を積みたいと考える方もいるでしょう。そのために大学に進学しなければならないという考えもあります。そのような場合には、今年がダメでも次のチャンスに備えて準備するという選択肢もあります。

1年や2年程度の浪人経験があるからといって、就職活動で大きく不利になるケースは少ないため、まずは焦らずに自分が進むべき道を冷静に考えるようにしましょう。

 

大学に落ちた場合に考えられる3つの選択肢

では、大学に落ちてしまったとき、具体的にどのような選択肢があるのでしょうか。
細かく分類するとさまざまな道が考えられますが、今回は大きく3つのパターンに分けて紹介します。

浪人する

どうしても第一志望の大学に進学したいという強い意志がある場合、浪人し来年の受験に備える方法があります。予備校に通いながら受験対策をしっかりと行う方もいれば、ひたすら自分と向き合い学習を重ねて合格を目指す方もいます。経済的な問題で予備校に通う余裕がない方は、アルバイトをしながらでも学費を捻出する方法もあるでしょう。

その大学でなければ学べないことがあるなど、明確な意志をもったうえで大学進学を目指す場合には、後になって後悔しないよう浪人という道を選ぶのもひとつの方法です。

ちなみに、予備校の学費は現役生と浪人生で大きく異なり、一般的に現役生のほうが安価な傾向があります。入学費も含めた1年間の学費は、現役生の場合で50〜100万円程度、浪人生の場合は100万円以上かかるケースもあります。選択する教科によっても費用は異なりますが、本当に予備校への進学が必要かを検討してみましょう。

専門学校への進学

「〇〇のことについて学びたい」、「◯◯の業界に就職したい」といった動機があり、必ずしも第一志望の大学でなければならない理由がない場合には、専門学校に進学する道もあります。大学ではないため「学士」を取得できないデメリットはありますが、企業のなかには大学卒業だけでなく専門学校卒業者を採用しているケースも少なくありません。

専門学校へ入学した後になって、「やっぱり大学進学が諦めきれない」という方もいるでしょう。そのような場合でも、専門学校卒業後、大学へ編入する道もあります。「できるだけ早く社会に出たい、しかし大学への進学を完全に諦めきれない」という方には、専門学校への進学が有力な選択肢となるはずです。

なお、専門学校のなかには大学の合格発表後も学生を募集しているところも多いため、じっくりと検討してみましょう。

就職する

大学へ落ちてしまったことをきっかけに、進学を諦め就職やアルバイトに専念する方もいます。特に、親に対して経済的な負担をかけたくない場合には、就職を選択するのもひとつの方法といえるでしょう。

大手企業のほとんどは大卒が採用条件となっていますが、その他の企業では高卒者も採用しています。現在、多くの企業では深刻な人手不足に直面しており、若手人材は企業にとって貴重な存在です。また、高校卒業後、いち早く社会人経験を積むことはキャリア形成においてメリットが大きいものです。

社会人として仕事を経験した後で、「やっぱり大学へ進学したい」という思いが一層強くなることもあるでしょう。そのような場合でも、仕事をしながら学費を蓄え、次回の受験に備えることもできます。

早く立ち直るためには「一足早く絶望を経験した」と考える

必死で受験勉強をしたものの、それでも大学に落ちてしまうことは本人にとって大きな絶望です。しかし、長い人生を考えたとき、すべてが順風満帆とは限らず、さまざまな挫折や絶望、苦しみを味わうこともあるでしょう。そして、それらを乗り越えていかなくてはなりません。

人生のなかで、誰もが経験する深い挫折や絶望を、たまたま大学受験というタイミングで経験したに過ぎないと考えることもできます。後になって人生を振り返ったとき、大学受験が良い経験になったと感じることもできるかもしれません。

今回の記事の冒頭で「大学に落ちただけで人生そのものが終わるわけではない」と紹介しました。大学に落ちたという事実は受け止める必要がありますが、それを機に今後どのような人生を歩んでいくかは自分自身が決めることです。今回紹介した3つの選択肢も参考にしながら、後悔のない道を選んでください。