ワセダシカ ブログ

  • 2021.11.25歯科衛生士は歳をとっても仕事を続けられる?キャリアの活かし方も紹介
  • 歯科医院に欠かせない歯科衛生士は、医師や看護師と同様に国家資格であり、キャリアを構築するうえで大きな武器になります。

    しかし、歯科衛生士の仕事は一般的なオフィスワークに比べて体力を使うことも多く、年齢を重ねるごとに仕事を続けることが難しいと感じる方も少なくありません。

    また、歯科医院を訪れると、歯科衛生士として働いているのは比較的若い世代の女性が多く、「高齢になると仕事がなくなるのでは?」と感じている方もいるのではないでしょうか。

    そこで今回の記事では、歯科衛生士は歳をとっても続けられるのか、また、歳をとったらどのようなキャリアが考えられるのかについても詳しく解説します。

    歯科衛生士の仕事内容

    歳をとったあとも歯科衛生士を続けられるかどうかを判断するためにも、どのような仕事内容なのかを把握しておきたい方も多いはずです。

    そこで、歯科衛生士の仕事内容を簡単におさらいしておきましょう。

    一口に歯科衛生士といってもさまざまな働き方があり、勤務する職場によっても仕事内容は異なりますが、代表的な仕事内容としては以下の3つです。

    • 歯科予防処置

    歯垢や歯石の除去、フッ素などの薬剤の塗布に代表されるように、むし歯や歯周病を未然に防ぐための処置を行います。

    • 歯科医師の補助

    歯を削ったり、麻酔を注射したりといった行為は歯科医師でなければできませんが、歯科衛生士は歯科医師による治療の補助を行うことができます。

    • 歯科保健指導

    歯科医院で患者に対する歯みがきの指導や、幼稚園や学校、福祉施設などにおいても、むし歯予防の指導を行うことがあります。

     

    歳をとったら歯科衛生士として働けなくなる?

    歯科衛生士として働いている方は比較的若い世代の女性が多いことから、「歳をとったら働けなくなるのではないか」と不安を感じる方も少なくありません。しかし、果たして本当にそうなのでしょうか。

    結論からいえば、歯科衛生士の国家資格を取得した後、一定の年齢に達したからといって免許の返納義務はありません。そのため、歯科衛生士として働ける職場があれば、歳をとってからでも働くことは可能です。

    ただし、会社員の場合と同様に、雇用先の就業規則で定年が設けられているケースが多いことも事実です。

    2021年11月現在、多くの企業では60歳または65歳を定年として定めています。2013年に改定された高年齢者雇用安定法によって定年が65歳へ引き上げられ、現在は経過措置期間となっているためです。

    しかし、2025年には経過措置期間が終了し、すべての企業において65歳定年制がスタートすることとなります。

    一方で、定年制は必ずしも制定する必要はなく、65歳以上の高齢者であっても健康上問題がなければ雇用している企業も存在します。そのため、歯科衛生士も会社員と同様の条件で働き続けることができます。

    歯科衛生士の年齢構成

    歯科衛生士は高齢を理由とした免許の返納義務はなく、法律上は会社員と同様の条件で働き続けることができます。しかし、「実際に歳をとっても歯科衛生士として働き続ける人は稀なのではないか?」と考える方も多いでしょう。

    厚生労働省では、「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」のなかで、歯科衛生士の統計結果を公表しています。

    2018年末時点において歯科衛生士として従事している人の年齢構成を見てみると、もっとも割合として多かったのが「40〜44歳」の14.3%。次いで30〜34歳の13.7%となっています。

    「25歳未満」から「50〜54歳」の年齢階級はいずれも10%台前半となっており、全国的に見ると多様な世代が活躍していることが分かります。

    なお、65歳以上の歯科衛生士が占める割合は1.6%と少ないですが、実数で見ると2,137人もの人が活躍していることも統計結果として出ています。

    40歳以上の歯科衛生士が年々増加

    過去に厚生労働省が実施した「衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」のデータをもとに、これまでの歯科衛生士として働く人の年齢構成がどのように変化してきたのかを見てみると、「25歳未満」および「25〜29歳」の割合が減少傾向にあるのに対し、40代以上の割合が急激に増加している傾向が読み取れます。

    この背景には少子高齢化が影響していることは明白であり、今後もこのような傾向が続くと考えられるでしょう。

    現時点で20代、30代の歯科衛生士は貴重な存在であることに間違いはありませんが、今後10年、20年先を見据えたとき、さらに少子高齢化が進み労働人口そのものが減少していきます。

    国家資格を保有し経験も豊富な歯科衛生士は貴重な戦力であることに変わりはなく、歳をとっても長く活躍できる可能性は高いといえるでしょう。

     

    歯科衛生士のキャリアの活かし方

    歯科衛生士として長く働きたいとは思っているものの、体力的な問題から諦めてしまう方も少なくありません。特に歯科医院では、次から次へと訪れる患者に対応しなければならず、スピーディーな対応が求められます。

    また、立った状態で歯科医師のサポートをする機会も多いことから、足腰を痛めてしまうことも多いのです。

    では、歳をとっても歯科衛生士として働き続けたいと考えたとき、どのような道があるのでしょうか。代表的な3つのパターンに分けて紹介しましょう。

    介護福祉施設

    ひとつめは、介護福祉施設で働く方法です。高齢者を対象に歯科保健指導や歯科予防処置を行ったり、その他必要な口腔ケアを行ったりするのが主な業務内容です。

    介護福祉施設の利用者も、自身と世代が近い人から接してもらうことで安心できるでしょう。

    介護福祉施設では歯科医院のように高度な治療のサポートを担うケースは稀で、主に要介護者の口腔観察や義歯の取り扱い指導、嚥下訓練といった口腔機能の向上を補助する業務がメインとなります。そのため、歯科衛生士としての豊富な経験が求められ、能力を活かすうえでは最適なキャリアといえるでしょう。

    訪問診療

    介護福祉施設や医療機関によっては、歯科の訪問診療を行っているところも存在します。その名の通り、患者本人の自宅へ訪問し、口腔内の状況を確認したり、歯科医師のサポートを行ったりするのが主な業務内容です。

    荷物を持ちながら移動することが多いですが、歯科医院のように次から次へと診療をこなす必要もなく、精神的な負担は比較的少ないといえるでしょう。

    歯科医院への転職・再就職

    歳をとってから別の歯科医院へ転職または再就職する方法もあります。一口に歯科医院といっても、繁華街の中心部にある医院と郊外にある医院とでは患者の年齢層や訪問する患者数も異なるもの。

    特に、高齢の歯科医師が一人で切り盛りしているようなところは、高齢の患者が中心で来院数もそれほど多くない傾向があります。

    自分自身が望む働き方に合わせて、さまざまな歯科医院を比較しながら探してみるのもおすすめです。

    現在、歯科衛生士は不足傾向にあり、個人開業の小規模な歯科医院では人手が足りていないところも少なくありません。また、求人情報を出していなくても、経験豊富な歯科衛生士であれば雇用したいというところもあります。

    歯科衛生士としてのキャリアの活かし方はさまざま

    歯科衛生士は若年層の女性が中心というイメージが先行し、「歳をとってから働けないのではないか」と考える方も少なくありません。しかし、今回紹介してきたように、厚生労働省の統計結果ではさまざまな世代の歯科衛生士が多く活躍していることも事実。

    また、体力的に歯科医院で働くことが難しくなっても、歯科衛生士としてのキャリアを活かし介護福祉施設をはじめとしてさまざまな場所で働く道もあります。これから歯科衛生士として活躍していきたいと考えている方は、ぜひ今後の参考にしてみてください。